ホテルのセルフチェックインシステム比較 | タブレット・自動チェックイン機6選

近年、ホテル業界においてセルフチェックインシステムの導入が進んでいます。このシステムは、ゲストが自らチェックイン手続きを行うことで、フロントスタッフの負担を軽減し、効率的な運営を実現するためのものです。

セルフチェックインは、無人フロントを完全に実現するホテルや、従来の有人フロントを補助する形で導入されるホテルなど、様々な形態で展開されています。

この記事では、セルフチェックインシステムのメリットとデメリット、主なタブレットチェックインシステムや自動チェックイン機・精算機の紹介を行います。コロナ後の人手不足という課題を抱える施設はぜひご覧ください。

セルフチェックインシステムとは

セルフチェックインシステムは、ホテルのゲストが自らチェックイン手続きを行うシステムです。このシステムには、チェックイン・チェックアウトの自動化、予約情報のサイトコントローラー経由での取得、宿泊者情報の入力と名簿作成、パスポートデータの取得、本人確認、そして鍵の受け渡しの機能が備わっています。

無人フロントでの活用

完全なセルフサービス型ホテルでは、フロントスタッフが常駐せず、すべての手続きがセルフチェックイン機によって行われます。このタイプのホテルは、人件費の削減が大きなメリットとなり、特に30室以下の小規模施設で活用されています。

有人フロントでの活用

有人フロントを併設するホテルでのセルフチェックインシステムの導入は、ピークタイムにおける混雑緩和が最大の利点です。従来、チェックイン時の長い待ち行列は、ゲストの不満の原因となりがちでしたが、セルフチェックインシステムを導入することで、この問題を大幅に軽減できます。

ゲストが自らチェックイン手続きを行うことで、フロントスタッフは他の重要な業務に集中できるようになります。これにより、フロント業務全体の効率が向上し、スタッフがより質の高いサービスを提供することが可能となります。

セルフチェックインシステムにおけるメリット

セルフチェックインシステムの導入には、ホテル運営において多くのメリットがあります。以下に主な点を挙げます。

チェックイン業務の削減による人手不足の軽減

システム導入により、フロントのチェックイン業務が減少し、人手不足の問題が軽減されます。これにより少人数で運営ができ、人件費の削減や人手不足への対策になります。

多言語対応

多言語対応が可能なセルフチェックインシステムが多く、インバウンドゲストのチェックインを容易にします。さらに、チェックイン画面では、滞在期間中の案内や注意事項を多言語で表示できるため、インバウンドゲストも安心してホテルを利用できます。

ゲストの待ち時間短縮による顧客満足度の向上

特にチェックインが混雑する施設や時間帯に効果を発揮します。例えば、コンサートやイベントが開催される近隣の施設や、土日のチェックイン開始時間などがその典型です。これにより、ゲストは待ち時間を気にすることなく、スムーズな滞在を楽しむことができます。

2台設置したiPadを利用してゲスト自身に入力してもらうことで、以前よく見られたフロントに並ぶ人の列がなくなり、スタッフの作業負担も大幅に減少しました。

HOTEL KARAE
深夜のチェックインが可能

従来のフロント業務時間に縛られることなく、24時間いつでもチェックインが可能になります。早朝や深夜の到着でも、ゲストは問題なくチェックインでき、ホテルの利便性が高まります。

セルフチェックインシステムにおけるデメリット

導入コストが高い

セルフチェックインシステムの種類によっては、導入コストが大きく異なります。タブレット型のシステムは比較的安価で導入が容易ですが、自動チェックイン機や精算機は、1台あたり数百万円のコストがかかることがあります。このため、特に予算に制限のある小規模施設では、導入の際に費用対効果を慎重に検討する必要があります。

スムーズに操作できないと、導入の恩恵が得られない

セルフチェックインシステムを導入しても、操作に慣れないゲストが多い場合、1人のチェックインに5分程度かかってしまうことがあります。操作方法が複雑でゲストが混乱し、結果としてスタッフがサポートに追われることで、省人化のメリットが得られなかったというホテルも存在します。そのため、直感的でわかりやすいユーザーインターフェースのセルフチェックインシステムを選ぶことが重要です。

また、事前にスマホで宿泊者名簿の登録ができ、セルフチェックインシステムにQRコードをかざすだけでチェックインが完了する、スマートチェックインシステムを併用することも効果的です。

システムトラブル時の対応

システム障害や故障が発生した場合、迅速な対応が不可欠です。特に人員が限られている施設では、サポートがしっかりとしているサービスを選ぶことが重要です。適切なサポート体制が整っていれば、トラブル発生時の影響を最小限に抑えることができます。

システム導入を検討する際には、これらの点を十分に考慮することが重要です。

主なタブレットチェックインシステム

aipass(アイパス)

aipassは、ユーザーフレンドリーなデザインと予約情報を元にした入力アシスト機能を備えたセルフチェックインシステムです。このシステムは、入力項目が少なく、未精算の場合もタブレット上で簡単に決済が可能です。

完全無人施設や有人施設のセルフチェックインレーンへの導入実績が豊富で、非接触・非対面でのチェックインを効率的に実現します。PMS(宿泊管理システム)、ゲストアプリ(宿泊ゲスト向け専用アプリ)も提供しています。

https://aipass.jp/hotel/

Tabiq

Tabiqは、株式会社リクリエが開発した非対面チェックインシステムです。iPadなどのタブレット端末を利用し、言語選択、パスポート情報の取得、署名の取得、ビデオ通話による対面チェックインの代行の機能を備えています。

特に無人ホテルや省人化されたホテル運営に適しており、チェックインに要する時間の短縮や人員配置数の削減などの効果が見込めます。

https://tabiq-lp.reqrea.co.jp/

HOTEL SMART

HOTEL SMARTはホテルや旅館向けのクラウドチェックインシステムです。このシステムは、ゲストのスマホや施設に設置されたタブレット端末を利用してモバイルチェックインを実現し、受付の省人化や受付業務の無人化を可能にします。

旅館業法に対応しており、ホテルや旅館、簡易宿所営業にも適用可能です。

https://www.hotelsmart.jp/

主な自動チェックイン機・精算機

Eskio(日本NCRビジネスソリューション)

Eskioはフロントの混雑緩和とゲスト満足度向上を目的とした自動チェックイン機・精算機です。QRコードを使った予約検索や、様々なキャッシュレス決済に対応しており、チェックイン手続きをスムーズに行えます。

一番の特徴は、ホテルのニーズに応じたカスタマイズや機能拡充が可能な点です。多様なオプション機能を組み合わせて各ホテルに最適なシステムを提供しています。

https://www.ncr-bs.com/solution/hotel.html

ADCシリーズ(システムギア)

ADCシリーズは、高さ調節が可能なフレキシブル仕様で、コンパクトなサイズの自動チェックイン機です。狭いスペースでもレイアウトしやすく、既存のフロントや狭いロビースペースでも導入を検討できます。

空港等で使用されているものと同じ方式の高性能パスポートリーダーを搭載しており、インバウンドゲストの対応も可能です。

https://www.systemgear.com/solutions/hotel/hotel-payment.html

スマーレ(オムロン)

スマーレは、遠隔地からビデオ通話でお客様とコミュニケーションをとる「遠隔フロントシステム」を搭載した自動チェックイン機で、深夜帯のスタッフ負担軽減に役立ちます。

オートローディング式のクレジットカード処理を採用し、決済処理中のトラブルを防止し、ホテルスタッフのトラブル処理の手間を削減します。

https://socialsolution.omron.com/jp/ja/products_service/automation/smare/

セルフチェックインシステムのまとめ、コスト詳細

セルフチェックインシステムは、人手不足の問題の軽減、顧客満足度の向上、運営コストの削減など、数多くのメリットをもたらしています。しかし、その一方で、高額な導入コストや操作の複雑性、システムトラブルへの対応など、いくつかの課題も存在します。

これらのシステムを最大限に活用するためには、適切な情報が不可欠です。
そこで、より詳しい情報を得るための一助として、aipassでは専門的な資料を提供しています。セルフチェックインシステムを5年利用した場合の想定コスト、ルームキー・スマートキーのコスト、さらには各システムの特徴や効果的な運用方法に関する詳細な情報をご覧いただけます。

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